今日メガネ曇った?

小説と音楽とTVと、街行く人の日記

『一人暮らしのOL』とライフガード、仕事、麦茶(2015/5/7)

 6時起床。トースト2枚にシスコーンで朝食。よく眠れた方だと思うけれど、さすがに仕事かあと気分が重い。友達から「お願い待って!逝かないでゴールデンウイーク!あんまりだよ!」の画像が送られてきて笑った。「がんばろう」と送り合って、駅までの道、『一人暮らしのOL』のイラストを思い出しながら電車に乗った。

 「変なかっこうでジュースを飲んで月曜日に抵抗する一人暮らしのOL」が好きで、「仕事帰りにコンビニでハーゲンダッツを買って帰ってきた一人暮らしのOL」の笑顔で、ホッとして、でもなんともいえない気持ちになる。少し電車内でウトウト眠った。きのこ帝国聴きながら会社まで歩いた。

 G.W.明けで忙しいかと思ったけれどそんなことなかった。周りも、あれーおかしいなあという雰囲気だった。明日がその反動で忙しかったら嫌だなあと思った。こんな日のうちに、普段はなかなかできない、けれどやっておいた方が今後楽になるだろうことをした。けれど、そのうちちょっとしたときに昔のことを考えてしまって落ち込む。デロリアンが欲しいなんて考えてしまって、これはやばい!と思って、仕事が終わったらライフガードを飲もう!と決めて乗り切る。そうやって気持ちが足払いをかけてきたが回避する。

 

ライフガード 350ml×24本

ライフガード 350ml×24本

 

  ライフガードは小学生のころから好きだ。今住んでいる町も田舎だけれど、それよりもずっと田舎の海辺の村に住んでいたときはこれに汚染されていたような気がする。どれくらい田舎かというと一時間に一本しかバスが来ない、それから最寄りの駅まで30分はかかる。窓を開ければ海から吹き上げてくる潮風がして、けれどビーチなんてものではなくて、内海の、養殖をやっているような海だ。

 前イオンであるジャスコイトーヨーカドーもセイユーもイズミヤダイエーもなくてあるのは農協だ。コンビニ?それは○○商店のことですね。駄菓子が売っていて、ヤマザキの菓子パンが売っていて、虫取り網に蚊取り線香や鍬や鋤などの農業の道具を販売しているところだ。真面目な話、村は当たり前に、その周辺にもコンビニはなかった。

 その○○商店では駄菓子やジュースを売っているのであの村の子供たちは皆そこでジュースと菓子の味を知る。商店としてはアメリカ禁酒法時代にアンダーグラウンドで酒の密売をしているようなものでもう専売特許だ、走り回る小学生たちが甘い炭酸のジュースから逃れられるはずがない、もう僕らの持つ小遣いはその商店に牛耳られている。しかも、商店が主力として扱っていたのは、コカ・コーラじゃない、サントリーじゃない、チェリオだ。ライフガードにスコール、スィートキッスだ。自然と僕らの舌はチェリオに汚染される。アンケートをとってジュースといえば、もちろんチェリオの商品が上位を占める。ファンタだスプライトだコカ・コーラだなんて答えるやつはモグリだ。ライフガードを飲みながら、同じく買ってきたカルビーのポテトチップス(菓子については敵対意識はなかった)をつまみながら、その油まみれた手でスーファミのコントローラーを握って、『クロノ・トリガー』や『ぷよぷよ』や『ストツー』をしたのだ。扇風機が回り、その風の匂いはライフガードの匂いだ。

 だからあのライフガードには匂いを嗅いだだけで何かのスイッチが入るように、神経がやられている。マッチも美味しい、デカビタでも構わない、オロナミンCでもいいだろう。けれど、やっぱりライフガードなんだ!

 という訳で帰り、自販機でライフガードを買った。350mlの缶を買った。昔はペットボトルばかり買っていて、パッケージはそのころの方が良かった。飲んだ。暑くて、喉が渇いていたから、一気に飲んだ。美味しかった。でもちょっと甘かった。

 

 きのこ帝国を聴きながら満員電車と言えないけれど程よく混んでいる電車で帰ってきた。女子高生が髪の話をしていた。一人は可愛かったけれど、もう一人はそんなにだった。けれど女の子はそんなに、という子がいきなり可愛くなるときがある、びっくりする、けれどその子は分からない、と思って電車を降りた。どちらかの女子高生も数年後、一人暮らしをして月曜日にあらがったり落ち込みそうなときの回避方法を身に着けるんだろうか。

 駅構内は賑やかだった。風呂に入って、サバの塩焼きを食べた。バニラアイスを食べた。麦茶が美味しい季節になってきた。ノンアルコールで肝臓に優しくして今日は寝ます。